木の章 鹿


8 アドヴァイス   

 

 このエクササイズは、まず、足をそろえて立った姿勢からポンと、両足の踵を外側に蹴りだし、両足の後ろ側の筋肉を引き延ばします。このエクササイズの間、ずっとこの脚を維持します。足は、漢字の八の字のようになっていますね。空手では「サンチン立ち」、スキーではヴォーゲンの滑り方のような形です。

 両手を腹部に置き、息を吐くときにPC筋を引き締め(提肛)、同時に、腹直筋も引き締めるようにします。そしてまた同時に、両手をこするようにして、脇腹に持ち上げます。このとき上体は前傾します。すると、背骨が約30度ほど傾斜して、ほぼ一直線になります。

 息を吸いながら上体を起こし、腹部がやや突き出るような、形にしますが、この呼吸法は、順の腹式呼吸です。

 「順の腹式呼吸」とは、息を吐くときにお腹がへこみ、吸うときに膨れる呼吸の方法です。一般に「おなかに息を入れる」と言いますが、もちろんおなかにに空気は下がってきません。おなかをへこませると内臓が持ち上がり、横隔膜が押し上げられ、肺胞が収縮する結果、息が吐き出されます。その引き締めた腹直筋を緩めると、内臓が下がり横隔膜が下がり、肺が広がり肺の中に空気が吸い込まれるのです。肺の機能を高める効果があります。
 






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